金属表面処理部門

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化成処理

化成処理とは 別名:パーカー処理、パーカライジング処理、リン酸塩皮膜処理

化成処理液を加温して金属(主に鉄)を浸潰またはスプレーで、金属の表面にリン酸化合物の皮膜を形成させます。

特徴

  • 外気を遮断し防錆性を付与
  • ミクロ的な表面結晶皮膜が塗料の密着性を向上
  • 冷間鍛造時などの高圧力に耐え潤滑性を発揮
  • 表面結晶皮膜が摺動部潤滑を助け初期なじみ性向上
パルボンド処理リン酸亜鉛皮膜処理
パルポンド皮膜構成図 金属素地 リン酸塩皮膜

鉄鋼等各種金属の防錆や塗装下地として広く利用されているもっとも一般的な処理です。
被処理物表面と処理液とが反応して処理液中のリン酸塩が加水分解し、表面に不溶性のリン酸亜鉛皮膜を生成します。

特性※各処理共通

  • 複雑な品物、大型の品物でも均一な処理皮膜を付けることができる。
  • 処理温度は35~90℃なので、熱による変形や物理特性変化がない。
  • 処理前後の被処理物の寸法変化・重量変化はわずか(膜厚2~8μm)。

処理工程※標準タイプ

脱脂 水洗 除錆 水洗 中和 水洗 表面調整 化成処理 水洗 乾燥

※除錆をしない場合は「水洗-除錆-水洗-中和」工程が省略されます。

防錆性能

塩水噴霧6時間後の状態 パルポンド処理 鉄素地のまま

5%塩水噴霧試験 (JIS-Z-2371)

表面処理 6時間後
鉄素地 100%赤錆
パルボンド処理 3%赤錆
亜鉛メッキ 60%白錆
亜鉛メッキ+パルボンド処理 1%白錆

用途

下記部品の防錆および塗装下地目的に使用

  • 造船部品
  • 機械部品
  • 家電部品
  • ガードレール、ガードパイプなど
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パルホスM処理リン酸マンガン皮膜処理
パルホスM皮膜構成図 金属素地 リン酸マンガン皮膜

浸漬法により、鉄鋼表面に厚さ3~15μmのリン酸マンガン皮膜を生成させます。この皮膜は剥離することなく摺動部分のカジリを防止するため、油の使用量を削減することができます。また、デフリックコートなど固体潤滑剤をこの上から塗布することにより、潤滑性は飛躍的に向上します。

特性

  • 摺動部分の摩擦抵抗を減少させ、潤滑性が向上します。
  • 摺動部分のMetal to Metal Contactを避けるので、初期なじみ性が向上します。
  • 皮膜は微細な結晶構造をもつため、油の吸収性・保持性が良い。
  • 皮膜自体は防食性を持っています。

耐摩耗性

四球磨耗試験機による磨耗試験(例)

用途

下記部品の耐摩耗、塗装・固体潤滑剤下地、防錆目的に使用

  • カムシャフト ライナー
  • ミッション部品(ギヤ、シャフト他)
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パルボンド + パルーブ処理塑性加工用潤滑処理

パルボンド処理後に石けん系潤滑剤を反応させて、中間層に金属石けんを生成させる処理を行います。
この金属石けんの低い摩擦係数・耐熱性さらに耐圧力により、優れた潤滑性を示します。この処理は鉄鋼の伸線・伸管、冷間鍛造に使われ、ダイス摩耗の減少、加工速度の向上、プレス傷の防止等に効果を発揮します。

パルボンド + パルーブ皮膜構成図 セッケン(ステアリン酸ソーダ)2~3μm 金属セッケン 0.2~2μm リン酸塩皮膜 2~8μm 金属素地

特性

  • 潤滑層は化学的に結合しているため、相当な加工にも耐え表面に残存する。
  • 化成被膜と金属石けんの組み合わせにより、非常に低い摩擦係数を確保。

処理工程※標準タイプ

脱脂 水洗 酸洗 水洗 中和 水洗 表面調整 水洗 化成処理 水洗 中和 パルーブ処理 乾燥

用途

  • 鉄鋼
  • 非鉄金属の塑性加工潤滑
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ウエザーコート処理耐候性さび安定化処理

耐候性鋼の表面に化学的にさび安定化皮膜を生成させます。
塗装の場合は塗膜劣化・剥離が生じるため再塗装を繰り返す必要がありますが、ウェザーコート処理の場合は、自然に時間の経過と共に皮膜全面が徐々に安定化さびに置き換わるため、保守メンテナンスの工数が飛躍的に低減できます。

※ご要望があれば出張処理も承ります。

ウェザーコート皮膜構成図 プレパレン皮膜 ウェザーコート皮膜 鉄素地

特性

  • 黄錆の流出や赤錆の飛散がない。
  • 耐候性皮膜の持つ独特で重厚な外観が得られる。
  • メンテナンスフリー

処理工程※標準タイプ

脱脂 水洗 酸洗 水洗 ウエザーコート 水洗 乾燥 PS吹付プレパレン 乾燥

用途

  • 建材(サッシュ・パネル・鉄骨・手すり)
  • 橋梁
  • 鉄塔 など